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ED(勃起不全)のコラム医師監修によるED(勃起不全)についての記事

【医師監修】勃たない悩みはEDかも?EDの原因と解決方法を紹介

はじめに

「勃起しない」「勃起しても持続しない」「硬さが不十分」といった場合は、ED(勃起不全・勃起障害)かもしれません。EDには血管や神経の障害によるもの、心的負担によるものなどいくつか種類があります。本記事では、EDの原因やセルフチェックリスト、解決方法を解説します。

【医師監修】勃たない悩みはEDかも?EDの原因と解決方法を紹介

ペニスが勃たないのは「ED」が原因?

勃起するときとしないときがある、性欲はあっても勃起しない、勃起しても十分な硬さではないなど、うまく勃起できないのはEDが原因かもしれません。EDとは勃起障害、または勃起不全のことで、勃起に関して何らかの問題がある状態です。

EDとは

ED(Erectile Dysfunction)は、日本語で勃起障害、もしくは勃起不全と訳されています。完全に勃起しないだけではなく、勃起時の硬さが不十分、勃起を維持できないことも含みます。性行為中に萎えてしまう、いわゆる中折れもEDに該当し、EDの中で一番多い症状です。

EDの原因は4つある

EDの種類は、原因に合わせて分けられています。その種類とは、器質性ED・心因性ED・薬剤性ED・混合性EDの4つです。器質性EDは、血管や神経の障害が原因のEDです。心因性EDは、日常のストレスや性行為に対するトラウマ、プレッシャーなどが原因で起こります。薬剤性EDは、特定の薬を原因として起こるEDです。最後に混合性EDは、複数の原因によって発症します。

また、過剰な飲酒によって脳の働きが弱くなると、性的興奮がうまく伝わらず、一時的にEDになることもあります。しかし、過度なお酒の摂取が続けば、長期にわたりEDになる恐れがあるので注意しましょう。

下記項目で、4つのEDについて具体例を交えて解説します。

下記記事では、20代~40代男性の代表的なEDの原因と、その対策について解説しています。日頃からできるED改善方法を紹介していますので、ぜひご確認ください。

【医師監修】20~40代男性の代表的なEDの原因と対策方法

原因1.器質性EDー血管や神経の障害

器質性EDとは、血管や神経の障害によって起こるEDです。通常はペニスにある海綿体という組織に、十分な血が流れることで勃起します。しかし、血管や神経に障害があると、血がスムーズに届かなかったり、勃起命令がうまく伝達されなかったりするので、勃起障害が発生してしまいます。動脈硬化や糖尿病など、加齢や生活習慣が関係していることが原因のため、器質性EDは50代~60代に多いといわれています。血管や神経の障害の具体例を、下記で紹介します。

動脈硬化

動脈硬化とは、血管が硬くなっている状態です。血管内部にプラークと呼ばれるコブ状の塊や血栓が生じて、詰まりやすくなっています。それにより、ペニスにある血管が広がらないと十分な血が流れず、勃起できない状態になります。

動脈硬化の原因は喫煙や肥満、運動不足などですが、加齢もその1つです。ただし、加齢による動脈硬化の進み具合には、個人差があります。ペニスの血管は他の血管よりも細く、首の内頚動脈が直径約5mm~6mmなのに対し、陰茎動脈は直径約1mm~2mmです。動脈硬化によるEDだった場合、将来的に他箇所も動脈硬化になる危険性があります。動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすので、注意が必要です。EDは別の病気を発見する指標となるといわれることがありますが、動脈硬化はよい例と考えられます。

脂質異常症

脂質異常症とは、高LDL(悪玉)コレステロール血症、低HDL(善玉)コレステロール血症、高トリグリセライド血症の3種類に分けられます。勃起には血流が大きく関わっており、脂質異常症になると血液がドロドロになって血はスムーズに流れません。脂質異常症の方は勃起に必要な量の血がペニスまで流れず、EDを発症する恐れがあります。脂質異常症の原因には過食や運動不足、肥満などが挙げられます。脂質異常症は自覚症状がなく、健康診断などで数値が高いといわれてもピンと来ないかも知れません。しかし、症状が進むと動脈硬化や狭心症、心臓発作を起こす恐れがあります。

糖尿病

糖尿病は、血液中のブドウ糖が増える病気で、インスリンの作用が不十分になると発症します。遺伝性の場合もありますが、暴飲暴食やストレス、運動不足によっても引き起こされます。糖尿病は臓器や神経に障害をもたらし、特に糖尿病末梢神経障害はED発症の引き金となります。神経に障害があると脳からの命令伝達がうまくできないので、正常な勃起ができなくなるのです。器質性EDの原因で一番多いのが、糖尿病です。

手術や事故による損傷

手術や事故によって脊髄や神経が損傷すると、器質性EDを引き起こすケースがあります。脊髄や神経が傷を負うと、脳からの命令が伝わりにくくなるため、勃起の命令も妨げられてしまい、EDとなるのです。

原因2.心因性EDー心理的なストレス

心因性EDは、機能性EDと呼ばれることもあり、20代~30代に多く見られるEDです。ストレスや不安、緊張などが原因で起こります。仕事やプライベートにおけるストレス、性行為に関するトラウマ、妊活中などで性行為に失敗できないという緊張など、精神的に負荷がかかって神経伝達物質が減少し、脳からの命令がうまく行き届かなくなるのです。勃起は、脳からの命令が関連する臓器に伝わって起こるので、命令が伝わらなければEDになってしまいます。心因性EDの症状としてよく見られるのが、朝だちや自慰行為では勃起するものの、性行為では勃起しないというケースです。下記では、一般型と状況型に分けて心因性EDの具体例を解説します。

一般型

周囲の状況や状態と関係なく起こる心因性のEDを、一般型EDといいます。心的負担などによって、どのような状況でも誰が相手でも全く勃起しない、または勃起が難しい状態です。

一般型EDには、性的な興奮を感じないために勃起しないケースと、パートナーとの人間関係が原因で勃起しないケースの2種類があります。性的な興奮を感じないケースは、加齢により性的興味が薄れ、発症することが多いです。パートナーとの人間関係が原因の場合は、パートナーとの関係性が良好ではなく、性行為そのものを避けていることもあります。

状況型

性行為時の状況によって、勃起したりしなかったりするタイプです。下記のようなケースは、状況型心因性EDに当てはまります。

  • ・特定のパートナーとの性行為だけ勃起する
  • ・早漏や遅漏など性に関してコンプレックスを抱いている
  • ・過去に性行為で失敗を経験している
  • ・プライベートがうまくいかない、不満・不安がある
  • ・仕事や日常生活に関してストレスを感じている
  • ・気分が落ち込む出来事があった

状況型の心因性EDでは、奥様との性行為では勃起しない方もいれば、反対に奥様相手にだけ勃起する方もいます。奥様との性行為で勃起しないケースには、性行為のマンネリ化や、奥様といることで性欲ではなく休眠欲のほうが勝ることが関係しています。このようなケースでは、夫婦間で話し合い問題を解決することが重要です。

他のケースにおいても心因性EDは、専門医によるカウンセリングで原因を突きとめ、対策を教示してもらうことで改善が見込めます。心因性のEDかもしれないと感じたら、クリニックに相談してみましょう。

原因3.薬剤性EDー特定の薬剤の副作用

服用していた薬剤の副作用によって、EDになることもあります。抗うつ薬やAGA(男性型脱毛症)治療薬など、原因となる薬はさまざまです。下記ではEDになる症例が報告されている抗うつ薬、AGA治療薬、前立腺肥大症治療薬の3つについて解説します。

抗うつ薬

抗うつ薬は、うつの対策として使用されることが多いですが、過敏性腸症候群や痛み止めとして使用されることもあります。抗うつ薬としてSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)と呼ばれるものがあり、この薬に分類される抗うつ薬の中には、副作用として性機能障害が発現するものも存在します。抗うつ薬によるEDは半年ほど様子を見ることで、30%~45%の方に改善が見られたという報告があります。他にも減薬や、薬の種類を変えるなどの方法が考えられます。抗うつ薬起因のEDが疑われる場合は、主治医に相談してみましょう。

AGA治療薬

AGA治療薬の中でもデュタステリドを有効成分とする薬は、副作用としてEDが報告されています。しかし使用実績調査によれば、約0.5%と副作用が出る確率はとても低いです。デュタステリドの副作用によるEDを抑えるために服用を中止しても、長い期間薬を服用しているとすぐには改善しないかもしれません。薬物半減期が3週間程度あるため、その期間はEDの傾向が続く場合があります。一方、AGA治療薬のフィナステリド錠は半減期が4時間~8時間程度と短いので、薬の服用を中止すれば、EDが早期に改善されるでしょう。

前立腺肥大症治療薬

AGA治療薬に入っているデュタステリドは、もともと前立腺肥大症の治療薬に含まれている成分でした。これがAGA治療にも有効と認められ、治療薬として使用されています。したがって、デュタステリドが含まれている前立腺肥大症の治療薬も、AGA治療薬と同様にEDに関する副作用が報告されています。前項目で解説したのと同様に、デュタステリドの薬物半減期は3週間程度あるため、服用を中止してからもしばらくはEDの症状が続くと考えられます。

原因4.混合性EDー複数の原因の組み合わせ

混合性EDは名前のとおり、これまでに紹介した3つのEDのいずれかが組み合わさって発症するEDです。混合性EDの特徴は、器質性EDや薬剤性EDをきっかけとして、心因性EDを併発してしまうことです。それまでは性行為中に勃起・射精ができていても、何らかの理由で器質性EDや薬剤性EDになった場合、性行為に対して不安やプレッシャー、ストレスを感じてしまうでしょう。または性行為中に、EDに関してパートナーから心無い言葉を投げかけられてしまう恐れもあります。その不安やプレッシャー、パートナーの発言などにより心因性EDが誘発されると、混合性EDとなります。混合性EDはそれぞれの原因を解明、解決していく必要があるため、改善するのには時間がかかります。

国内のED患者数と年齢層

国内のED患者数は、日本臨床内科医会によれば推計1,130万人といわれています。また、浜松町第一クリニックが2,000人の男性を対象として行った調査によると、中等度EDと完全EDの年代別割合は下記のとおりです。

年代 中等度ED+完全ED(%)
20代 14.64
30代 13.54
40代 17.62
50代 33.84
60代 41.62
70代 60.33

引用:『日本のED患者数』

50代以降になると割合が増加しますが、それ以前の20代~40代でもEDの問題を抱えている人が15%前後いることがわかります。決して少なくない割合だといえるでしょう。

ED患者が感じる「EDの原因」

2014年に20代~40代のED患者である男性500名に行われた調査では、自身がEDになった原因はストレスだと感じている方が77%もいました。その中でも、仕事に関するストレスが原因と考えている方は42.9%と、半数近くにのぼっています。次点で加齢(46%)、睡眠不足(28%)と続きます。ストレスによるEDは、心因性EDと呼ばれています。調査結果からは、日常生活におけるストレスが心因性EDの原因となることが、よくわかります。

また同調査では、実施したことのあるED対策についても調べています。一番多かったのは、病院で処方された薬を飲むという回答でした。実際に、EDかもしれないと感じても、何科を受診すればよいかわからない方もいるでしょう。泌尿器科でもよいですが、ED専門外来を置いている病院や、専門のクリニックにかかるのがおすすめです。専門のクリニックであれば、診てきた患者さまの数も多く知識も豊富で、薬の処方に加え改善策もアドバイスしてくれるでしょう。

EDのセルフチェックシート

EDかどうか不安なときは、下記項目でセルフチェックをしてみてください。5問全てに回答し、最後に点数でどの程度のEDかを判断します。

直近の6カ月について、お答えください。
【問1】勃起してそれを維持する自信はどの程度ありましたか 非常に低い…1点
低い…2点
中くらい…3点
高い…4点
非常に高い…5点
【問2】性的刺激によって勃起したとき、どれくらいの頻度で挿入可能な硬さになりましたか 性的刺激はなかった…0点
ほとんど、又は全くならなかった…1点
たまになった(半分よりかなり低い頻度)…2点
時々なった(ほぼ半分の頻度)…3点
しばしばなった(半分よりかなり高い頻度)…4点
ほぼいつも、又はいつもなった…5点
【問3】性交の際、挿入後にどれくらいの頻度で勃起を維持できましたか 性交を試みなかった…0点
ほとんど、又は全く維持できなかった…1点
たまに維持できた(半分よりかなり低い頻度)…2点
時々維持できた(ほぼ半分の頻度)…3点
しばしば維持できた(半分よりかなり高い頻度)…4点
ほぼいつも、又はいつも維持できた…5点
【問4】性交の際、性交を終了するまで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか 性交を試みなかった…0点
極めて困難だった…1点
とても困難だった…2点
困難だった…3点
やや困難だった…4点
困難でなかった…5点
【問5】性交を試みたとき、どれくらいの頻度で性交に満足できましたか 性交を試みなかった…0点
ほとんど、又は全く満足できなかった…1点
たまに満足できた(半分よりかなり低い頻度)…2点
時々満足できた(ほぼ半分の頻度)…3点
しばしば満足できた(半分よりかなり高い頻度)…4点
ほぼいつも、又はいつも満足できた…5点

引用:『ED診療ガイドライン第3版』日本製機能学会/日本泌尿器科学会

点数による結果は、下記のとおりです。

  • ・5点~7点:重症ED
  • ・8点~11点:中等症ED
  • ・12点~16点:軽症ED~中等症ED
  • ・17点~21点:軽症ED
  • ・22点~25点:EDではない

点数によるEDの症状の分類は、外国人男性で過去6カ月に性行為をした人のデータに基づいています。したがって、日本人男性の場合、結果が多少異なる可能性はありますが、EDかどうかの目安にはなるでしょう。

EDの治療方法

EDの種類によって、詳細な治し方は異なりますが、基本的な治療方法としてED治療薬の服用が挙げられます。特に心因性EDと器質性EDについては、ストレスを減らす、原因となっている病気を治療するなど、根本的な対策を行うのと同時に薬の服用があります。ED治療薬にはバイアグラやレビトラなどの種類があり、薬が効いてくる時間や勃起の持続時間などが異なります。また、生活習慣の改善が必要な場合もありますが、食生活や運動習慣を含めた生活習慣の見直しは時間がかかるため、早めに取り掛かるのがよいでしょう。

どのEDの場合でも、まずはクリニックに相談をし、EDの原因と改善策を探っていきましょう。

勃たない悩みはクリニックへ相談しましょう

勃起に関する悩みは、できるだけ早くクリニックに相談しましょう。他の病気と関連している恐れがあるからです。また、自力では治しにくいので、1人で悩まずに専門医の指導のもとでEDの改善に取り組んでいきましょう。

ED治療のことならメンズライフクリニック

ED治療は泌尿器科でも相談できますが、専門クリニックを受診したほうがより適切な治療を受けられます。専門クリニックだからこそ、数多くのED患者さまを診てきていますので、豊富な知識と経験で個々にあったアドバイスをしてくれるでしょう。

正確にEDの原因や種類の特定は、専門家でなければ難しいです。判断に迷ったら、まずは専門医にご相談ください。

ED治療のご相談は、メンズライフクリニック東京・新宿院

まとめ

EDには原因別に器質性ED、心因性ED、薬剤性ED、混合性EDの4つの種類があります。器質性EDは血管や神経などの障害によって、心因性EDは心的負担によってEDになっている状態です。薬剤性EDは、特定の薬の副作用が原因です。そして混合性EDは、他のEDのうち2つ以上が併発している状態を指します。ED改善にはED治療薬を用いることが多いですが、EDの種類によっては薬が効きにくいこともあります。EDかもしれないと感じたら、早めにクリニックに相談しましょう。

DOCTOR

監修医師

宮﨑 元祥
東京・池袋院 院長
宮﨑 元祥 医師

経歴

  • 2014年3月 北里大学医学部医学科 卒業
  • 2015年4月 新潟県厚生連糸魚川総合病院にて臨床研修を開始
    臨床研修修了後、大手総合病院にて診療に従事
  • 2017年7月 メンズライフクリニック(旧六本木EDクリニック)を開設
  • 東京・池袋院 院長を務める
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ADVICE

医師からのワンポイントアドバイス

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メンズライフクリニックについて

メンズライフクリニックは、全国に15院を展開している男性専門総合クリニックです。
東京・新宿院ではED専門治療に特化した最新鋭の治療を提供しております。一般的にはED薬治療ですが、薬が服用できない方のために血管機能を回復させる低出力衝撃波ED治療(EDウェーブⅡ)を行いすべての患者様のお悩みが解決できるよう努めています。
患者様のお悩みに寄り添いプライバシーへの配慮を心掛け、大切なプライベートなお悩みをケアいたします。