はじめに
ペニスの大きさは、男性ならば誰しもが気になってしまうでしょう。特に勃起時の大きさや硬さは、性行為でパートナーにも関係してくるため、勃起力を鍛えるに越したことはありません。本記事では勃起力を向上させる方法を、生活習慣の見直しや筋トレ、治療薬などさまざまな角度から紹介します。

勃起力を確認する方法
最初に、現在の勃起力を確認してみましょう。勃起力を確認する方法には「EHS」があります。EHSとはアメリカで開発された、勃起硬度測定評価問診票のことです。日本では、永尾光一博士が日本版EHSを開発し、日本の医療現場向けに改良したものを発表しています。下表に基づき、勃起力をチェックしてみましょう。
グレード | 硬さのイメージ | 陰茎(ペニス)の状態 |
---|---|---|
0 | ― | 全く勃起しない |
1 | こんにゃく | ペニスは大きくなるが、硬くはない |
2 | みかん | ペニスは硬いが、挿入に十分ではない |
3 | グレープフルーツ | 挿入できるほど硬いが、完全ではない |
4 | りんご | 完全に硬く、硬直している |
硬さのイメージのくだものは、皮をむいた中身だけの状態で表現されています。
勃起力が下がってしまった原因
勃起力向上のためには、下がった原因を知ることが大切です。ここからは、勃起力が下がる原因を5つ解説します。
動脈硬化
動脈硬化が進むと血流障害が起こり、 海綿体に十分な血液が流れ込まなくなる ため、勃起力の低下につながります。勃起力の低下は、動脈硬化の初期から見られる症状のひとつといわれています。高血圧や肥満、喫煙、運動不足などが重なると、動脈硬化は発症しやすくなるといわれているので、当てはまる方は注意が必要です。
加齢
男性ホルモン(テストステロン)と勃起力には、深い関係性があるとされています。しかし、 男性ホルモンは20代でピークを迎え、それ以降は分泌量が減っていきます。 つまり、年齢を重ねると男性ホルモンの分泌量は減ってしまい、それに伴い勃起力も下がりやすくなるのです。男性ホルモンの減少は、勃起力以外の心身の不調につながる恐れもあります。
生活習慣の乱れ
勃起には十分な血流が欠かせませんが、 生活習慣の乱れは血行不良を招きます。 そのため、偏った食生活や運動不足、過度の飲酒や喫煙などは、勃起力を低下させる原因になります。また、糖尿病や高血圧などの生活習慣病は血管に大きな負担をかけ、上述した動脈硬化を進行させるリスクを高めてしまうことも覚えておきましょう。
精神的な不調
環境の変化やストレスなどからくる精神的な不調が、勃起力を低下させる場合もあります。精神的な不調が起きると、 性的な興奮が神経に伝わりにくくなる ためです。その他、性行為でのトラウマや男性器へのコンプレックス、性交渉の場面での極度の緊張なども勃起力を低下させる原因になり得ます。
疲れ
仕事などで疲労が溜まると、
自律神経のバランスが乱れて交感神経が優位になり、勃起状態を維持しにくくなります。
よって、過度の疲れも勃起力を低下させる原因のひとつといえます。自律神経は緊張時に働く交感神経と、リラックス時に働く副交感神経で構成されていますが、勃起するのは後者が優位なときです。
勃起力の低下(ED)についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
関連リンク:
【医師監修】20~40代男性の代表的なEDの原因と対策方法
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【医師監修】40代に生じる中折れの原因と対処法
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【医師監修】20代の中折れの原因と対処法
勃起力を向上させる方法7選
勃起力をアップさせる方法はいくつかあります。簡単に取り入れられる方法もあるので、実践し勃起力を向上させましょう。
食生活を見直す
栄養バランスが整った食事を心がけましょう。健康かどうかは、勃起力にも影響します。食生活が乱れていると、ED(勃起不全)になりかねないからです。
食生活を正すためには食べているもの、食べる回数、食べ方に気を付ける必要があります。コンビニエンスストアのお弁当や、高カロリーなファストフードばかりではなく、自炊して化学調味料を避けた食事をしましょう。また、1日3食、腹八分目を心がけることも大切です。
効果的な食材・食品
具体的にどのような食材や食品が、勃起力改善に効果があるのでしょうか。下表にまとめましたので、積極的に摂取していきましょう。
成分 | 食材・食品 |
---|---|
亜鉛 | チーズ・豚肉・卵黄・牡蠣・アーモンド・ゴマなど |
シトルリン | スイカ・メロン・キュウリ・ゴーヤ・冬瓜など |
DHA・EPA | ウナギ・サンマ・イワシ・サバなど |
亜鉛は勃起力アップだけではなく、精子の形成もサポートしています。レモンやほうれん草のような、ビタミンCを含む食材と一緒に摂取すると、効率よく亜鉛を吸収できます。
シトルリンは血流を改善し、勃起力を高めてくれます。そしてDHA・EPAも血流を改善する作用が見込めますが、体内ではほとんど作られない栄養素なので、食材から摂取するしかありません。
適度な運動
健康であることが勃起力アップに繋がりますので、運動も欠かせません。特に、下半身の筋トレは効果的で、EDの治療にも用いられています。勃起に深く関わっている筋肉に、骨盤底筋(PC筋)というものがあります。この筋肉は勃起を維持するために働いており、衰えると勃起力も弱まってしまいます。
勃起力を高めるトレーニングやマッサージについて後述していますので、そちらを参考にしてチャレンジしてみてください。
正しい入浴習慣
正しい入浴習慣は血流が良くなり、結果として勃起力の向上に期待できるでしょう。シャワーだけで済ませるのではなく、湯船に浸かってきちんと体を温めることがポイントです。しかし、熱湯に長時間浸かっていると、精子の量や質が低下してしまうリスクがあります。体温以上の熱い湯船に、30分以上浸かることは避けましょう。
良質な睡眠
勃起力を向上させるためには、良質な睡眠も必須です。日本人男性は3人~4人に1人がEDであり、その原因の1つが睡眠不足だといわれています。睡眠時間が少ないと、寝ている間に分泌されるテストステロンの分泌量が減り、勃起力が低下してしまいます。
日本人男性の平均睡眠時間は7時間20分です。最適な睡眠時間は個人で異なりますが、アメリカでは7時間が一番長寿であるとの調査結果もでています。勃起力のある健康的な体のためにも、平均睡眠時間程度の睡眠量は確保しましょう。
サプリメントの服用
食材から勃起力改善に必要な栄養素を摂ることも大切ですが、サプリメントの併用もおすすめします。EDの治療にも、サプリメントが用いられています。最近は勃起力アップ専用に調合された、サプリメントも市販されています。錠剤やカプセルタイプもあれば、ドリンクタイプもありますので、気になる方はドラッグストアで確認してみましょう。
喫煙を控える
勃起力を高めたい方は、喫煙を控えましょう。喫煙は血流を悪くするので、ペニスに十分な血液が行き渡らず勃起力が低下してしまうからです。他にも喫煙により動脈硬化が起こり、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まるので、健康面を考えても喫煙は控えるのがよいでしょう。
加齢と喫煙がペニスの大きさに与える影響について、下記記事で解説しています。加齢・喫煙とペニスの関連性が気になる方はご覧ください。
関連リンク:
【医師監修】加齢や喫煙でペニスは小さくなることってあるの?その原因と改善方法を解説します。
勃起力を上げるトレーニング・マッサージ4つの方法
ペニスの勃起力を高めるために、簡単にできるトレーニングやマッサージを紹介します。ご自身の生活に取り入れやすいものから、チャレンジしてみましょう。
金魚運動(スイング運動)
金魚運動とは、腰を左右に金魚のしっぽのようにゆらゆらさせる運動です。やり方は下記のとおりです。
- 1. 仰向けに寝転がり、足首を直下に立てる
- 2. 首の後ろで両手を組む
- 3. 全身を左右に1分~2分揺らす
このとき、体が温かくなるまで続けることがポイントです。この運動は、骨盤の歪みを正したり、全身の筋肉をほぐしたりしてくれます。筋肉がほぐれることで血流がよくなるので、勃起力もアップするでしょう。
骨盤底筋(PC筋)力アップ
骨盤底筋は、勃起の維持と勃起力を支えている筋肉です。骨盤底筋は、下記の簡単な方法で鍛えることができます。
- 1. 肛門を5秒かけてゆっくり締め、その状態を5秒キープ
- 2. 5秒かけて、ゆっくりと肛門を緩める
- 3. 10秒休み、1と2を繰り返す
1度のトレーニングで、15回以上繰り返すことがポイントです。簡単にできる分、回数をこなすことが重要になってきます。立っても座ってもできますので、歯磨き中や信号待ちの時間など、「ながら」でできるトレーニングです。
骨盤底筋は正確には骨盤底筋群と呼び、骨盤を支えているさまざまな筋肉を指します。勃起や射精のサポートだけではなく、姿勢を正したり排尿・排便をサポートしたりしています。骨盤底筋を鍛えることは、男性機能だけではなく体の機能そのものを向上させることにも繋がるのです。
陰のうマッサージ
陰のうはテストステロンの95%が分泌される場所で、テストステロンが生産されるとドーパミンが分泌されます。ドーパミンは興奮作用があり、勃起を促す命令を脳に出します。以下の手順でマッサージをします。
- 1. 両手で陰のうの皮膚をさまざまな方向に引っ張る
- 2. 親指と他の指の間で、痛くない程度に陰のうを擦る
- 3. 陰のうをつかみ、陰茎から離すようにやさしく引っ張る
デリケートな部分ですので、痛くない範囲で行いましょう。
鼠蹊部(そけいぶ)マッサージ
鼠蹊部とは足の付け根の内側部分で、多くのリンパ節が集まっている場所です。鼠蹊部マッサージは皮膚に触れる程度の加減で、やさしく行うことがポイントです。
- 1. 両手で足をつかみ、膝上から太ももの付け根に向かってマッサージ
- 2. 親指以外の4本の指で鼠蹊部をなでるように上に向かってマッサージ
他にも、鼠蹊部にある気衝(きしょう)、恥骨の左右5mm付近にある横骨(おうこつ)、おへそから指4本分下った場所の左右5mm付近にある大赫(だいかく)のツボも効果的です。
リンパには老廃物がたまるので、マッサージで老廃物の排出を促せます。老廃物を排出すれば血流がよくなり、勃起力アップに貢献するのです。
勃起力が少なくなってきたな、と思ったらメンズライフクリニックへ
勃起力の低下にお悩みの方は、 ED(勃起不全)治療を提供している メンズライフクリニックにご相談ください。当院には、次のような特徴があります。
- ・低出力の衝撃波でEDを根本治療
- ・人目につきにくい立地
- ・オンライン診療が可能
勃起力の改善には主にED治療薬が用いられますが、中には持病などの理由により薬を処方できない方もいます。そうした方のために、
当院ではEDウェーブを導入しています。
EDウェーブは、低出力の衝撃波を患部に与えることで、血管の再生を促す医療機器です。血管が再生・拡張されて陰茎内部への血流が増加すれば、勃起力の改善が見込まれます。
また、勃起力の低下が気になっていても、周囲の目が気になって医療機関を受診できない方もいるのではないでしょうか。当院は、患者さまが少しでも受診しやすいように、
人通りの少ない場所を選んでクリニックを構えています。
その他、
LINEや電話でのオンライン診療
も行っていますので、勃起力の低下を改善させたい方は、お気軽に当院までご連絡ください。
関連リンク:
当院のED(勃起不全)治療に関するお問い合わせはこちら
勃起力改善にはバイアグラなどの治療薬が効果的
確実に勃起力を向上させるためには、治療薬の使用も検討しましょう。ED(勃起不全)の治療薬として有名なのは、バイアグラです。バイアグラは厚生労働省に認可されている医師の処方箋が必要な医薬品であり、勃起力アップに大きな効果を期待できます。
バイアグラを含めたED治療薬は服用で血流がよくなり、正常な勃起をサポートしてくれるもので、性的な刺激・興奮があってはじめてその作用を発揮します。性行為の前に服用し、勃起力を高めるという使い方をします。
バイアグラ以外にも、日本で承認されている治療薬としてレビトラ、シアリスがあります。各治療薬の簡単な違いは、下記のとおりです。
治療薬 | 特徴 |
---|---|
バイアグラ | 知名度が高い フィルムタイプもあり持ち運びしやすい |
レビトラ | 服用後の即効性が高い |
シアリス | 効果の持続時間が最大36時間 服用後ゆっくり吸収されるため副作用が少ない |
関連リンク:
バイアグラに関する当院へのお問い合わせはこちら
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レビトラに関する当院へのお問い合わせはこちら
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シアリスに関する当院へのお問い合わせはこちら
ここまで勃起力の改善についてお伝えしてきましたが、勃起ができない原因がEDや包茎かもしれません。
下記記事ではEDの原因や対策、包茎の種類・危険性と対策について紹介しています。EDや包茎について不安な方は、参考にしてください。
関連リンク:
【医師監修】20~40代男性の代表的なEDの原因と対策方法
関連リンク:
【医師監修】日本人に多い「包茎(俗称ドリチン)」とは?放置する危険性についてご紹介
まとめ
動脈硬化や加齢、生活習慣の乱れ
などは、勃起力を低下させる原因になる場合があります。しかし、こうしたことが原因で勃起力が下がったとしても、
食生活の見直しや適度な運動、良質な睡眠
などを心がければ、改善が期待できます。また、より効果的な方法で勃起力を向上させたい方は、医療機関の受診も検討してみてください。この機会に低下した勃起力を改善させて、満足のいく性生活を送れるようになりましょう。