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ED(勃起不全)のコラム医師監修によるED(勃起不全)についての記事

ED(勃起不全)とは何か?原因や治療法を解説

はじめに

ED(勃起不全)とは、勃起障害とも呼ばれ勃起がうまくできなかったり、途中で萎えてしまったりすることをいいます。原因は心的負荷や生活習慣病、加齢などさまざまです。治療薬で改善を目指せる場合もあり、専門クリニックで薬の処方が可能です。本記事ではEDの症状や原因、治療法を解説します。

ED(勃起不全)とは何か?原因や治療法を解説

ED(勃起不全)とは何か

ED(Erectile Dysfunction)とは、勃起障害・勃起不全を指し、勃起機能が低下している状態を指します。具体的な症状は後述していますが、勃起が不完全で満足に性行為ができないことがEDの条件です。したがって、勃起できない状態だけではなく、性行為中に萎えてしまったり、勃起の有無にムラがあったりするなどもEDの症状に入ります。

EDは軽度から重度まで症状が幅広く、ストレスや加齢、病気によって起こるため原因はさまざまです。

こんな人はEDかも?

自分はEDかもしれないと、感じている方もいるでしょう。下記のような症状に心当たりがあれば、EDかもしれません。

  • ・性欲や性的興奮があるものの勃起しない
  • ・性行為に緊張して勃起しない
  • ・勃起しても持続せず途中で萎えてしまう
  • ・勃起してもペニスがあまり硬くならない
  • ・毎回勃起できるわけではない
  • ・勃起しない

症状には個人差がありますが、1つでも当てはまればEDの恐れが高いです。

国内のED患者数と割合

1998年に行われた調査によると日本国内には、EDの患者が1,130万人いると推定されています。また、2019年の別の調査では、1,400万人以上がEDであるという結果が出ました。いずれの調査も中等度EDと完全EDの数であり、ここに軽度のED患者数を含めると、2,800万人にも及ぶと考えられています。成人男性の2人に1人、さらに20代~30代の男性に絞ると7人に1人が、中等度以上のEDの問題を抱えているのです。これが40代になると6人に1人、50代では3人に1人と数が増えます。

男性にとって、EDは身近な疾患だといえるでしょう。

EDの主な症状

EDの具体的な症状には、下記のような状態が挙げられます。

  • ・勃起ができない
  • ・勃起しても硬さが不十分
  • ・勃起状態を維持できない
  • ・自慰行為では勃起しても、性行為ではうまく勃起しない
  • ・勃起するときと、しないときがある
  • ・性行為の途中でペニスが萎えてしまう(中折れ)
  • ・射精前にペニスが萎えてしまう
  • ・勃起するのに時間がかかる
  • ・満足に性行為ができない

勃起不全と日本語訳されていることもあるので、勃起ができない状態だけを指すように誤解しがちですが、場合によっては勃起ができてもEDと判断されます。それは、勃起が持続できなかったり、勃起したペニスが柔らかかったり、射精前に萎えてしまったりするケースです。自慰行為は平気でもいざ性交渉になると、不安や緊張から勃起できないときもEDに当てはまります。EDは糖尿病や前立腺肥大症のような病気が原因の場合もあるので、大きな問題ではないからと放置せずに、早めに専門クリニックを受診しましょう。

EDと反対に早漏もある

EDは勃起がうまくできなかったり、勃起しても途中で萎えて射精できなかったりする状態です。それとは反対に勃起しても、自分で射精のタイミングをコントロールできない早漏という状態もあります。早漏は性行為への不安や、性行為の経験の少なさから起こることがあります。また、包茎で亀頭への刺激に慣れておらず、少しの刺激で射精してしまう場合も、早漏とみなされます。

早漏は勃起や射精もできるものの、射精までの時間が短いことが問題です。一方、EDはそもそも勃起がスムーズに起こらないことや、勃起が持続しないことなどが問題点として挙げられます。

EDの原因は?

EDはその原因によって、主に3つに分けられています。心因性ED・器質性ED・複合型(混合型)EDです。ここでは、EDの3つの原因について解説します。

心的負荷が原因

日常生活のストレスや疲労、性行為への緊張、不安など、心的負荷が原因のEDは、心因性EDと呼ばれます。精神的な負荷により、性的刺激や興奮に関して脳からペニスにそれらの情報がうまく伝わらず、勃起できなくなるのです。

心因性EDになりやすい年代と、その原因を下表にまとめました。

なりやすい年代 原因
20代~40代 ・満足に性行為ができない
・人間関係のストレス
・うつ病
・包茎などペニスへのコンプレックス
・性行為への不安・緊張・トラウマ
・性行為をうまくやらなくてはいけないプレッシャー(子どもを作りたいなど)
・性欲が出ない
・性行為が億劫

心因性EDは、20代~40代によく見られます。性行為に関係するストレスだけではなく、日常生活のストレスも心因性EDを引き起こす原因となります。

心因性ED治療には治療薬の使用とともに、カウンセリングのような心理学の面から治療をすることもあります。

下記記事ではEDの原因と対策、子作りをしたい方がEDに直面した際の乗り越え方について解説しています。

関連リンク:【医師監修】20~40代男性の代表的なEDの原因と対策方法

関連リンク:【医師監修】EDだけど子供が欲しい……!子作りの壁の乗り越え方とは?

神経障害や動脈硬化などが原因

神経障害や動脈硬化、糖尿病、高血圧など、身体的な問題で起こるEDを器質性(きしつせい)EDといいます。血管や神経に障害がある場合や、内部分泌機能が低下していると、器質性EDが起こりやすいです。下表に器質性EDになりやすい年代と、その原因をまとめました。

なりやすい年代 原因
50代~60代 ・加齢や生活習慣病が原因の動脈硬化
・糖尿病
・高血圧
・外科手術や事故による血管の損傷
・神経の障害(脳腫瘍や脳外傷、アルツハイマー病など)
・内部分泌機能の低下によるテストステロンの減少

器質性EDは、加齢から起こる病気が原因となっていることが多いです。勃起はペニスにある、海綿体という組織に血液が流れることで起こります。しかし、血管や神経に障害があると、十分な血液が流れず勃起不全となってしまうのです。また、男性ホルモンであるテストステロンは勃起力に関係しているため、減少すると勃起しにくくなります。器質性EDは加齢が主な原因ですので、50代~60代の男性に多いです。

器質性EDの治療には、バイアグラなどのED治療薬が推奨されています。しかし、事故や手術が原因で血管や神経が損傷しており、治療薬で十分な効果が得られない場合は、ペニスに直接注射をして勃起を促すICI治療が選択肢に入ります。

混合的な原因

心因性EDと器質性ED、どちらの原因も抱えている場合は、複合型ED(混合型ED)と呼ばれます。EDの原因は1つとは限らず、身体的な原因でEDになったことから精神的負荷がかかり、心因性EDのような症状が発症することもあります。複合型EDはEDの中で最も多い症状で、治療薬が有効です。

病気が原因でEDを引き起こしている恐れも

心因性EDと器質性EDともに、病気が原因の可能性があります。特に、下記の病気ではEDになりやすいです。

  • ・高血圧や糖尿病、高脂質症などの生活習慣病
  • ・糖尿病性神経症
  • ・パーキンソン病
  • ・心臓病
  • ・うつ病

血管や神経に関係する病気は、EDを引き起こすリスクもあるので注意しましょう。

EDと「インポ(インポテンツ)」の違いは?

インポテンツという言葉はあまり使われなくなったものの、「インポテンツとは何か」「EDと違うのか」など、気になる方もいるでしょう。EDとは勃起障害を意味しますが、インポテンツには勃起ができない症状とともに、「それが治らない人」「子どもが作れない人」という意味合いも含まれています。インポテンツは性的不能や、男性機能を完全に喪失していることを表すので、そこから転じて役に立たない人・能力が低い人を、意味するようになりました。差別用語として捉えられるようになったため、現在はインポテンツに代わってEDが用いられることが多いです。インポテンツが不治であることを含んでいるのに対し、EDは治療薬や生活習慣の見直しで改善を目指せるため、インポテンツとEDは違うものだといえるでしょう。

なお、インポテンツはドイツ語、インポテンスは英語なので、意味はどちらでも同じです。

EDの治療方法とは

EDの治療には、バイアグラなどの治療薬が用いられます。しかし、治療薬は対処療法であり、性行為のたびに使用するので費用がかかります。根本的な治療には食生活の見直しや、適度な運動などが必要です。また、心因性の場合にはストレスの軽減も視野に入れます。よって、治療薬を使用しつつ勃起の感覚を取り戻し、生活習慣の改善も並行してEDの治療につなげていくのが効率的といえるでしょう。

下記では、治療薬やそれ以外の治療方法を解説します。

治療薬の使用

ほとんどのEDの治療には治療薬が用いられ、バイアグラ・レビトラ・シアリスの3つが国内で主に使用されています。薬の服用で血管が拡張し、血流が促され勃起させやすくするのです。薬によって作用が出てくる時間は異なりますが、30分~1時間程度で効果が表れます。その際、薬を飲めば勃起するのではなく、性的刺激があって初めて勃起します。

また、治療薬には副作用があり、顔のほてりや目の充血、頭痛など、血流が促されることに起因するものがほとんどです。

治療薬は、ドラッグストアや薬局などでは市販されていません。インターネット上では輸入されたものが、個人向けに販売されていることもありますが、偽造医薬品が多く健康被害を受ける恐れがあります。必ず専門クリニックで診察を受けて、処方してもらいましょう。特に、他に服用している薬がある方は、併用を禁じられている薬と治療薬を飲み合わせてしまうと、悪影響が受けるリスクがあります。

下記2つの記事では、治療薬の中でもいち早く国内で認証されたバイアグラについて解説しています。バイアグラの特徴や成分、効果、注意点などを詳細に載せていますのでご覧ください。

関連リンク:【医師監修】バイアグラ・バイアグラジェネリックとは?作用や服用方法を徹底解説

関連リンク:【医師監修】バイアグラは飲み過ぎても大丈夫?

食生活の見直し

EDには、血流の改善が大切です。なぜなら、勃起はペニスの海綿体という組織に、十分な血が流れることで起こっているからです。食生活を見直しして、血流改善を目指しましょう。

具体的には、下記のような食材を取り入れていくのがおすすめです。

  • ・鶏肉、大豆、エビ、うなぎ、にんにく、納豆などアルギニンを含む食材(血流改善)
  • ・スイカ、メロン、きゅうり、ゴーヤ、冬瓜などシトルリンを含む食材(血管拡張)
  • ・卵、アーモンド、オリーブオイル、アボカド、大豆などビタミンEを含む食材(血行促進)
  • ・まぐろ、さんま、いわし、さば、あじなどDHA・EPAを含む食材(血液サラサラ成分)

まぐろの刺身とアボカドのサラダにオリーブオイルをかけて食べたり、鶏肉をにんにくで炒めたりするなど、複数の食材を組み合わせるとより効果的です。

一方、塩分や脂質、糖質が多いピザやハンバーガー、ラーメン、揚げ物、ケーキなどは、動脈硬化につながるのでできるだけ避けましょう。また、勃起後にきちんと射精するためには、十分な精液が必要です。精液を作るためには、ビタミン、ミネラル、タンパク質が必須です。

加えて食生活の見直しは、EDの治療だけではなく予防にもなります。

適度な有酸素運動

適度な有酸素運動は血行を促進させるため、EDの治療に有効です。それ以外にも体脂肪や糖質の分解、生活習慣病の予防、不安や緊張を和らげる、血圧を安定させるといった効果が期待できます。有酸素運動にはマラソンやサイクリング、ハイキング、登山、水泳、テニスなどがあります。しかし、サイクリングは勃起に関係する血管や、神経が通っている会陰部が圧迫され、EDにつながる恐れが考えられます。股間をあまり圧迫しないサドルを使用したり、長時間のサイクリングではこまめな休憩を取ったりと対策をするのがおすすめです。また、有酸素運動とともに筋力トレーニング(筋トレ)を行うと、よりよいでしょう。

ストレスを減らす

ストレスは、心因性EDを引き起こす恐れがあります。自分が楽しめるストレス発散方法を見つけ、なるべくストレスが溜まらないようにしましょう。軽い運動や旅行、カラオケ、映画鑑賞、サウナ、入浴、アウトドア、睡眠、散歩など、さまざまな方法があります。

ED治療を行うなら専門クリニックがおすすめ

EDの治療をするなら、専門のクリニックがおすすめです。泌尿器科や内科でも相談に応じてくれますが、専門のクリニックのほうがEDに対して医師の経験や知識も豊富で、患者さまにあった治療薬を処方してくれるので、安心して任せられるでしょう。また、医療機関によってはEDの専門外来を設けているところもあります。

下記記事では、EDの治療にかかる費用について解説しています。治療の費用が気になる方は、ご確認ください。

関連リンク:【医師監修】ED治療にかかる費用はいくらくらい?

ED治療のことはメンズライフクリニックへご相談を

ED治療は、専門クリニックの医師に任せるのが一番です。EDに特化しているからこそ、診察してきた患者さまの数も多く、患者さま一人ひとりに寄り添った治療が可能だからです。

EDの原因を正確に特定することは、専門家でなければ難しいといわれています。判断に迷ったら、まずは専門医にご相談ください。

ED治療のご相談は、メンズライフクリニック東京・新宿院

まとめ

ED(勃起不全)とは、勃起に障害がある状態です。勃起しないだけではなく、勃起しても途中で萎えてしまう中折れや、自慰行為では勃起しても性交渉になると勃起しないなど、その症状はさまざまです。原因もストレスや性行為への緊張のような精神的な負荷もあれば、血管や神経に障害があるなど、身体の損傷の場合もあります。EDの治療には、専用の治療薬が用いられることが多いですが、個人で購入はできないため必ず専門のクリニックを受診し、ご自身にあったものを服用しましょう。

自分はEDかもしれないと少しでも不安があれば、専門医にご相談ください。

DOCTOR

監修医師

宮﨑 元祥
東京・池袋院 院長
宮﨑 元祥 医師

経歴

  • 2014年3月 北里大学医学部医学科 卒業
  • 2015年4月 新潟県厚生連糸魚川総合病院にて臨床研修を開始
    臨床研修修了後、大手総合病院にて診療に従事
  • 2017年7月 メンズライフクリニック(旧六本木EDクリニック)を開設
  • 東京・池袋院 院長を務める
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