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はじめに|「射精できない」悩みを抱えていませんか?
「パートナーとの性行為中、なかなか射精できず申し訳ない気持ちになる」
「中で出せないことが不妊の原因になっているのではないか」
「途中で集中力が切れて、性行為そのものが面倒になってきた」
こうした悩みを抱えている男性は、決して少なくありません。むしろ現代では、ストレスやライフスタイルの多様化により、射精が遅くなる「遅漏(ちろう)」に悩む男性は増加傾向にあります。
日本では性に関する問題を公にしにくい文化もあり、「自分だけが異常なのでは?」と不安を感じる方も多いですが、医療の観点では「射精障害」のひとつとして診断・治療が可能です。
本記事では、遅漏の原因を徹底解説し、セルフチェックから改善・治療法まで網羅します。ご自身の身体と向き合うきっかけにしていただければ幸いです。
遅漏とは?|遅漏の定義と診断基準
医学的な定義と分類
遅漏とは、性的刺激が適切に加わっているにもかかわらず、射精までの時間が極端に長い、あるいは射精そのものが困難になる状態を指します。
性機能障害(性的障害)に分類され、以下のような形態に分けられます。
|
分類 |
概要 |
|
完全型遅漏 |
どんな状況でも射精できない状態 |
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膣内射精障害 |
自慰では射精可能だが、膣内ではできない状態 |
|
選択的遅漏 |
特定のシチュエーション(相手、体位、場所)でのみ遅漏になる状態 |
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習慣性遅漏 |
自慰方法の癖や習慣により、脳の快感回路が限定された刺激にしか反応しなくなっている状態 |
時間で診断されるのか?
実は、遅漏には明確な「○○分以上」という診断基準はありません。
あくまで「本人またはパートナーが困難を感じているかどうか」が判断の基準です。
たとえば、
-
通常20〜30分以上の性交でも射精に至らない
-
自慰での射精が5分以内なのに、性行為では不可能
こういった状況は「遅漏」として捉えられることが多いです。
遅漏がもたらす影響
男性にとっての影響
-
性行為への億劫さ、回避行動
-
自信喪失や自己否定感
-
パートナーへの罪悪感
-
精神的ストレスや抑うつ傾向
女性パートナーへの影響
-
長時間の挿入による膣の痛みや違和感
-
「自分に魅力がないのでは」という誤解や不安
-
行為の終わりが見えないことへの疲労・不満
-
性的な会話を避けるようになり、関係性が悪化
このように、遅漏は身体的・心理的・人間関係的に大きな影響をもたらす問題であり、早期の対応が重要です。
遅漏の原因を大分類で整理すると?
遅漏の原因は1つではなく、主に以下の7つのカテゴリに分けられます。
|
原因カテゴリ |
具体例 |
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1. 自慰習慣によるもの |
強すぎる刺激、非自然な体勢、過度なポルノ依存 |
|
2. 精神的ストレス・緊張 |
妊活のプレッシャー、パートナーとの不和、過去のトラウマ |
|
3. 薬剤の副作用 |
抗うつ薬(SSRI)、睡眠薬、精神安定剤など |
|
4. アルコール・嗜好品 |
飲酒、タバコ、カフェインの過剰摂取 |
|
5. 疾患や神経障害 |
糖尿病、脊髄損傷、前立腺炎など |
|
6. 年齢・ホルモンの変化 |
テストステロンの低下、加齢性機能障害 |
|
7. パートナーとの関係性 |
性的満足度のズレ、信頼関係の希薄化、不一致 |
それぞれの要因が単独で、あるいは複合的に影響を及ぼすことで、遅漏を引き起こします。
遅漏の主な原因を詳しく解説|7カテゴリ別にみるメカニズムとセルフチェック
原因①:誤った自慰方法・刺激の習慣化
どんな状態?
-
強く握りすぎる
-
手以外の器具や布団などにこすりつける
-
早すぎるリズム、過度に特化した刺激
-
特定のポルノジャンルにしか反応しない
なぜ遅漏になるのか?
性的快感は、脳内の「報酬系」と呼ばれる神経系に依存しています。
この回路は、繰り返された刺激に対して慣れ(耐性)を持つようになります。つまり、非日常的な刺激(例:布団への摩擦など)を続けていると、実際の性行為(膣内の刺激)に反応できなくなるのです。
チェックリスト
-
自慰の時間が短く、早く終わらせる癖がある
-
立ったまま、脚に力を入れる姿勢で射精している
-
毎回ポルノ動画を観ながらでないと興奮できない
-
挿入中の刺激が「物足りない」と感じることが多い
対応策
-
ペニスを軽く握り、ゆっくり刺激する「感覚再教育」
-
ポルノ依存を段階的にやめる(視聴回数の制限など)
-
膣内感覚を想定した手の使い方、体勢への見直し
原因②:精神的ストレス・不安・緊張
どんな状態?
-
性行為でうまくやらなきゃというプレッシャー
-
過去の失敗体験やトラウマが蘇る
-
パートナーとの関係性に不安を感じる
-
妊活中で“結果を出さねば”という焦りがある
なぜ遅漏になるのか?
性的興奮や射精は、副交感神経と交感神経の切り替えによって成立します。
強い緊張状態にあると、交感神経優位が続き、射精反射が働かなくなってしまうのです。
チェックリスト
-
セックス中、頭の中で“義務感”が先行する
-
リラックスして取り組めていない
-
パートナーにどう思われているかが気になる
-
行為中に考えごとをしてしまうことがある
対応策
-
性行為を「結果を出す場」から「楽しむ場」に切り替える
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パートナーと悩みや気持ちを共有し、信頼を深める
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深呼吸やマインドフルネス瞑想を取り入れて感覚に集中する
原因③:薬の副作用
主に影響を与える薬剤
-
抗うつ薬(SSRI:パキシル、ジェイゾロフトなど)
-
抗精神病薬(リスペリドンなど)
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睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)
-
抗ヒスタミン薬・降圧剤 など
なぜ遅漏になるのか?
これらの薬剤は、ドパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作用します。
特にSSRIは、射精の引き金となる神経の活動を鈍らせ、射精の遅延や不能を誘発することが臨床的にも報告されています。
対応策
-
自己判断で断薬せず、必ず処方医に相談する
-
性機能の副作用について医師にオープンに話す
-
性機能障害の副作用が少ない代替薬へ切り替えることも可能
原因④:アルコール・嗜好品の影響
なぜ遅漏になるのか?
アルコールには中枢神経を抑制する作用があるため、過剰に摂取すると感覚が鈍り、性的刺激を感じにくくなります。酔った状態では興奮を保てても、射精反応が起こりにくくなるのです。
喫煙も血管収縮作用があり、性器への血流を妨げ、勃起や感度に悪影響を与えます。
対応策
-
飲酒は性交の前日〜当日は控える
-
禁煙または加熱式たばこへの移行を検討
-
カフェインの摂りすぎ(興奮→反動で中枢抑制)にも注意
原因⑤:病気や神経・泌尿器系の障害
関連疾患
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糖尿病(神経障害や血流低下)
-
前立腺肥大や前立腺炎
-
パーキンソン病や脊髄損傷
-
多発性硬化症(MS)
-
腰椎ヘルニアによる神経圧迫
これらの疾患は、神経伝達や血流に支障をきたし、射精反射が起きにくくなるため、遅漏・射精不能につながります。
対応策
-
射精困難が慢性化している場合は内科・泌尿器科で検査
-
神経障害の検査(神経伝導検査、感度テスト)
-
ED治療薬などの補助療法との併用も可能
原因⑥:加齢による性機能の変化
加齢により男性ホルモン(テストステロン)が減少すると、以下のような変化が起こります。
-
性欲の低下
-
勃起の維持が難しくなる
-
快感のピークが鈍る
-
精神的にも意欲が低下
結果的に、「性的興奮から射精に至るルート」がスムーズに動作しなくなることで、遅漏を引き起こします。
対応策
-
睡眠と運動、栄養バランスによるホルモン調整
-
漢方(補中益気湯、八味地黄丸など)やDHEAサプリも検討
-
テストステロン補充療法(TRT)は医師と相談を
原因⑦:パートナーとの関係性
意外と見落とされがちですが、パートナーとの関係性や感情的なつながりの希薄さも、遅漏に影響します。
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信頼関係が築けていない
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性的な好みが合わない
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一方が義務的に付き合っている
-
会話がなくなってきている
性的なコミュニケーションは、感情面のつながりがベースにあります。それが欠如していると、性的興奮がうまく維持できず、遅漏を引き起こすのです。
対応策
-
性に関するオープンな会話を心がける
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恋人・夫婦としての関係性を見直す時間を持つ
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カップルカウンセリングや性教育セミナーの受講も視野に
遅漏を改善するためのセルフケアと治療法
ここまでで「遅漏 原因」について多角的に理解いただけたと思います。
ここからは、実際にどのような方法で改善を目指すか、その具体策を紹介します。
セルフトレーニング|身体と脳の再学習
感覚リセット法(自慰の見直し)
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1日1回ペースを守り、過剰な刺激を避ける
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刺激のスピードを意識的に落とす
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ポルノ視聴を1週間断ち、想像力で興奮する力を回復
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「出そうで出ない」を感じた時点で一度ストップし、波を体で覚える
骨盤底筋トレーニング(PC筋の強化)
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排尿を途中で止める筋肉(=PC筋)を意識的に鍛える
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1日10回×3セット、肛門を締めるトレーニングを継続
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射精時の制御力が高まり、感度バランスが安定する
食生活・睡眠・運動の見直し
栄養面のポイント
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タンパク質(精子の主成分):卵・魚・鶏むね肉
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亜鉛:牡蠣・レバー・納豆
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ビタミンE:アーモンド・かぼちゃ
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マカ・シトルリン・アルギニン:血流とホルモン補助
睡眠・運動
-
1日6〜8時間の睡眠(成長ホルモンとテストステロン分泌に重要)
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週3回以上の有酸素運動と筋トレ(睾丸への血流促進+男性ホルモン分泌)
心因性遅漏への対処法
マインドフルネス瞑想(性行為の集中力向上)
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「今この瞬間」の感覚(触覚・匂い・息づかい)に集中する習慣
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行為中の雑念やプレッシャーを手放す訓練に有効
カウンセリングの活用
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性専門の心理カウンセラー(セックスセラピスト)の利用
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夫婦・パートナーとの共同カウンセリング
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オンライン対応のカウンセリングサービスも多数
医療機関での治療
受診すべき症状
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1年以上改善が見られない
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性交が不可能になってきている
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不妊治療に取り組んでいるが成果が出ない
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精神的に追い詰められている感覚がある
主な治療法
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射精障害専門の治療薬(例:アポモルヒネ、タダラフィル)
-
テストステロン補充療法(TRT)
-
神経系やホルモン系の精密検査
-
オンライン診療による処方・相談も可能
よくある質問(FAQ)
Q. 年齢とともに遅漏になるのは自然なことですか?
A. ある程度の変化は自然ですが、生活改善や治療によって多くは改善可能です。
Q. 自慰をやめれば改善しますか?
A. やめるよりも、「刺激の仕方・頻度・環境」を変えることが重要です。
Q. クリニックに行くのは恥ずかしい…
A. 性機能の悩みは医療領域です。泌尿器科や性機能専門外来では、男性スタッフが対応しプライバシーも守られています。
まとめ|遅漏の原因を正しく知ることが第一歩
監修医師
泌尿器科医師
宮﨑 元祥 医師
経歴
北里大学医学部医学科 卒業
新潟県厚生連糸魚川総合病院にて臨床研修を開始 臨床研修修了後、大手総合病院にて診療に従事
メンズライフクリニック(旧六本木EDクリニック)を開設 池袋院 院長を務める
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