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【医師監修】遅漏の原因と改善法|射精できない・時間がかかる悩みを徹底解説

ED(勃起不全) 2022.12.14 2025.06.25

\ 24時間受付中 /

はじめに|「射精できない」悩みを抱えていませんか?

「パートナーとの性行為中、なかなか射精できず申し訳ない気持ちになる」
「中で出せないことが不妊の原因になっているのではないか」
「途中で集中力が切れて、性行為そのものが面倒になってきた」

こうした悩みを抱えている男性は、決して少なくありません。むしろ現代では、ストレスやライフスタイルの多様化により、射精が遅くなる「遅漏(ちろう)」に悩む男性は増加傾向にあります。

日本では性に関する問題を公にしにくい文化もあり、「自分だけが異常なのでは?」と不安を感じる方も多いですが、医療の観点では「射精障害」のひとつとして診断・治療が可能です。

本記事では、遅漏の原因を徹底解説し、セルフチェックから改善・治療法まで網羅します。ご自身の身体と向き合うきっかけにしていただければ幸いです。

 

遅漏とは?|遅漏の定義と診断基準

医学的な定義と分類

遅漏とは、性的刺激が適切に加わっているにもかかわらず、射精までの時間が極端に長い、あるいは射精そのものが困難になる状態を指します。

性機能障害(性的障害)に分類され、以下のような形態に分けられます。

 

分類

概要

完全型遅漏

どんな状況でも射精できない状態

膣内射精障害

自慰では射精可能だが、膣内ではできない状態

選択的遅漏

特定のシチュエーション(相手、体位、場所)でのみ遅漏になる状態

習慣性遅漏

自慰方法の癖や習慣により、脳の快感回路が限定された刺激にしか反応しなくなっている状態

 

時間で診断されるのか?

実は、遅漏には明確な「○○分以上」という診断基準はありません。
あくまで「本人またはパートナーが困難を感じているかどうか」が判断の基準です。

 

たとえば、

  • 通常20〜30分以上の性交でも射精に至らない

  • 自慰での射精が5分以内なのに、性行為では不可能

こういった状況は「遅漏」として捉えられることが多いです。

 

遅漏がもたらす影響

男性にとっての影響

  • 性行為への億劫さ、回避行動

  • 自信喪失や自己否定感

  • パートナーへの罪悪感

  • 精神的ストレスや抑うつ傾向

女性パートナーへの影響

  • 長時間の挿入による膣の痛みや違和感

  • 「自分に魅力がないのでは」という誤解や不安

  • 行為の終わりが見えないことへの疲労・不満

  • 性的な会話を避けるようになり、関係性が悪化

このように、遅漏は身体的・心理的・人間関係的に大きな影響をもたらす問題であり、早期の対応が重要です。

 

遅漏の原因を大分類で整理すると?

遅漏の原因は1つではなく、主に以下の7つのカテゴリに分けられます。

 

原因カテゴリ

具体例

1. 自慰習慣によるもの

強すぎる刺激、非自然な体勢、過度なポルノ依存

2. 精神的ストレス・緊張

妊活のプレッシャー、パートナーとの不和、過去のトラウマ

3. 薬剤の副作用

抗うつ薬(SSRI)、睡眠薬、精神安定剤など

4. アルコール・嗜好品

飲酒、タバコ、カフェインの過剰摂取

5. 疾患や神経障害

糖尿病、脊髄損傷、前立腺炎など

6. 年齢・ホルモンの変化

テストステロンの低下、加齢性機能障害

7. パートナーとの関係性

性的満足度のズレ、信頼関係の希薄化、不一致

それぞれの要因が単独で、あるいは複合的に影響を及ぼすことで、遅漏を引き起こします。

 

遅漏の主な原因を詳しく解説|7カテゴリ別にみるメカニズムとセルフチェック

原因①:誤った自慰方法・刺激の習慣化

どんな状態?

  • 強く握りすぎる

  • 手以外の器具や布団などにこすりつける

  • 早すぎるリズム、過度に特化した刺激

  • 特定のポルノジャンルにしか反応しない

なぜ遅漏になるのか?

性的快感は、脳内の「報酬系」と呼ばれる神経系に依存しています。
この回路は、繰り返された刺激に対して慣れ(耐性)を持つようになります。つまり、非日常的な刺激(例:布団への摩擦など)を続けていると、実際の性行為(膣内の刺激)に反応できなくなるのです。

チェックリスト

  • 自慰の時間が短く、早く終わらせる癖がある

  • 立ったまま、脚に力を入れる姿勢で射精している

  • 毎回ポルノ動画を観ながらでないと興奮できない

  • 挿入中の刺激が「物足りない」と感じることが多い

対応策

  • ペニスを軽く握り、ゆっくり刺激する「感覚再教育」

  • ポルノ依存を段階的にやめる(視聴回数の制限など)

  • 膣内感覚を想定した手の使い方、体勢への見直し

 

原因②:精神的ストレス・不安・緊張

どんな状態?

  • 性行為でうまくやらなきゃというプレッシャー

  • 過去の失敗体験やトラウマが蘇る

  • パートナーとの関係性に不安を感じる

  • 妊活中で“結果を出さねば”という焦りがある

なぜ遅漏になるのか?

性的興奮や射精は、副交感神経と交感神経の切り替えによって成立します。
強い緊張状態にあると、交感神経優位が続き、射精反射が働かなくなってしまうのです。

 

チェックリスト

  • セックス中、頭の中で“義務感”が先行する

  • リラックスして取り組めていない

  • パートナーにどう思われているかが気になる

  • 行為中に考えごとをしてしまうことがある

対応策

  • 性行為を「結果を出す場」から「楽しむ場」に切り替える

  • パートナーと悩みや気持ちを共有し、信頼を深める

  • 深呼吸やマインドフルネス瞑想を取り入れて感覚に集中する

 

原因③:薬の副作用

主に影響を与える薬剤

  • 抗うつ薬(SSRI:パキシル、ジェイゾロフトなど)

  • 抗精神病薬(リスペリドンなど)

  • 睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)

  • 抗ヒスタミン薬・降圧剤 など

なぜ遅漏になるのか?

これらの薬剤は、ドパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作用します。
特にSSRIは、射精の引き金となる神経の活動を鈍らせ、射精の遅延や不能を誘発することが臨床的にも報告されています。

対応策

  • 自己判断で断薬せず、必ず処方医に相談する

  • 性機能の副作用について医師にオープンに話す

  • 性機能障害の副作用が少ない代替薬へ切り替えることも可能

 

原因④:アルコール・嗜好品の影響

なぜ遅漏になるのか?

アルコールには中枢神経を抑制する作用があるため、過剰に摂取すると感覚が鈍り、性的刺激を感じにくくなります。酔った状態では興奮を保てても、射精反応が起こりにくくなるのです。

喫煙も血管収縮作用があり、性器への血流を妨げ、勃起や感度に悪影響を与えます。

対応策

  • 飲酒は性交の前日〜当日は控える

  • 禁煙または加熱式たばこへの移行を検討

  • カフェインの摂りすぎ(興奮→反動で中枢抑制)にも注意

 

原因⑤:病気や神経・泌尿器系の障害

関連疾患

  • 糖尿病(神経障害や血流低下)

  • 前立腺肥大や前立腺炎

  • パーキンソン病や脊髄損傷

  • 多発性硬化症(MS)

  • 腰椎ヘルニアによる神経圧迫

これらの疾患は、神経伝達や血流に支障をきたし、射精反射が起きにくくなるため、遅漏・射精不能につながります。

対応策

  • 射精困難が慢性化している場合は内科・泌尿器科で検査

  • 神経障害の検査(神経伝導検査、感度テスト)

  • ED治療薬などの補助療法との併用も可能

 

原因⑥:加齢による性機能の変化

加齢により男性ホルモン(テストステロン)が減少すると、以下のような変化が起こります。

  • 性欲の低下

  • 勃起の維持が難しくなる

  • 快感のピークが鈍る

  • 精神的にも意欲が低下

結果的に、「性的興奮から射精に至るルート」がスムーズに動作しなくなることで、遅漏を引き起こします。

対応策

  • 睡眠と運動、栄養バランスによるホルモン調整

  • 漢方(補中益気湯、八味地黄丸など)やDHEAサプリも検討

  • テストステロン補充療法(TRT)は医師と相談を

 

原因⑦:パートナーとの関係性

意外と見落とされがちですが、パートナーとの関係性や感情的なつながりの希薄さも、遅漏に影響します。

  • 信頼関係が築けていない

  • 性的な好みが合わない

  • 一方が義務的に付き合っている

  • 会話がなくなってきている

性的なコミュニケーションは、感情面のつながりがベースにあります。それが欠如していると、性的興奮がうまく維持できず、遅漏を引き起こすのです。

対応策

  • 性に関するオープンな会話を心がける

  • 恋人・夫婦としての関係性を見直す時間を持つ

  • カップルカウンセリングや性教育セミナーの受講も視野に

 

遅漏を改善するためのセルフケアと治療法

ここまでで「遅漏 原因」について多角的に理解いただけたと思います。
ここからは、実際にどのような方法で改善を目指すか、その具体策を紹介します。

 

セルフトレーニング|身体と脳の再学習

感覚リセット法(自慰の見直し)

  • 1日1回ペースを守り、過剰な刺激を避ける

  • 刺激のスピードを意識的に落とす

  • ポルノ視聴を1週間断ち、想像力で興奮する力を回復

  • 「出そうで出ない」を感じた時点で一度ストップし、波を体で覚える

骨盤底筋トレーニング(PC筋の強化)

  • 排尿を途中で止める筋肉(=PC筋)を意識的に鍛える

  • 1日10回×3セット、肛門を締めるトレーニングを継続

  • 射精時の制御力が高まり、感度バランスが安定する

 

食生活・睡眠・運動の見直し

栄養面のポイント

  • タンパク質(精子の主成分):卵・魚・鶏むね肉

  • 亜鉛:牡蠣・レバー・納豆

  • ビタミンE:アーモンド・かぼちゃ

  • マカ・シトルリン・アルギニン:血流とホルモン補助

睡眠・運動

  • 1日6〜8時間の睡眠(成長ホルモンとテストステロン分泌に重要)

  • 週3回以上の有酸素運動と筋トレ(睾丸への血流促進+男性ホルモン分泌)

 

心因性遅漏への対処法

マインドフルネス瞑想(性行為の集中力向上)

  • 「今この瞬間」の感覚(触覚・匂い・息づかい)に集中する習慣

  • 行為中の雑念やプレッシャーを手放す訓練に有効

カウンセリングの活用

  • 性専門の心理カウンセラー(セックスセラピスト)の利用

  • 夫婦・パートナーとの共同カウンセリング

  • オンライン対応のカウンセリングサービスも多数



医療機関での治療

受診すべき症状

  • 1年以上改善が見られない

  • 性交が不可能になってきている

  • 不妊治療に取り組んでいるが成果が出ない

  • 精神的に追い詰められている感覚がある

主な治療法

  • 射精障害専門の治療薬(例:アポモルヒネ、タダラフィル)

  • テストステロン補充療法(TRT)

  • 神経系やホルモン系の精密検査

  • オンライン診療による処方・相談も可能

 

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よくある質問(FAQ)

Q. 年齢とともに遅漏になるのは自然なことですか?

A. ある程度の変化は自然ですが、生活改善や治療によって多くは改善可能です。

Q. 自慰をやめれば改善しますか?

A. やめるよりも、「刺激の仕方・頻度・環境」を変えることが重要です。

Q. クリニックに行くのは恥ずかしい…

A. 性機能の悩みは医療領域です。泌尿器科や性機能専門外来では、男性スタッフが対応しプライバシーも守られています。

 

まとめ|遅漏の原因を正しく知ることが第一歩

遅漏は、誤った自慰、精神的な不安、生活習慣など、さまざまな原因によって引き起こされます。放置していても自然に治るとは限らず、早期の見直し・対処が極めて重要です。

  • 遅漏は、単なる“癖”ではなく「性機能障害」の一種

  • 自慰の習慣、精神的ストレス、薬の影響、病気、パートナー関係など多様な原因がある

  • 自分でできる改善方法も豊富にあり、改善可能なケースがほとんど

  • 長期化している場合は、医療機関での相談・検査が安心

一人で抱え込まず、適切な情報とサポートを得ることで、性生活の質を取り戻すことができます。

 

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監修医師

宮﨑 元祥 医師

泌尿器科医師

宮﨑 元祥 医師

経歴

2014年3月

北里大学医学部医学科 卒業

2015年4月

新潟県厚生連糸魚川総合病院にて臨床研修を開始 臨床研修修了後、大手総合病院にて診療に従事

2017年7月

メンズライフクリニック(旧六本木EDクリニック)を開設 池袋院 院長を務める

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