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はじめに:ED治療薬とは
ED(勃起不全)治療薬は、男性が性的興奮を得た際に陰茎が十分に勃起しない、あるいは勃起を維持できない状態を改善するためのお薬です。主なED治療薬は、陰茎の血流を改善することで勃起をサポートする作用を持っています。
本記事ではそれぞれのED治療薬の特徴や、目的に合わせた選び方について詳しく解説していきます。
ED治療薬5種の特徴を比較
ED治療薬には、それぞれ特徴の異なる5つの種類があります。ご自身のライフスタイルや希望する効果に合わせて、医師に相談しながら最適なED治療薬を選んでいきましょう。
バイアグラ
バイアグラ(一般名:シルデナフィル)は、世界で初めて開発されたED治療薬であり、ED治療薬の代名詞とも言える存在です。その有効成分であるシルデナフィルは、陰茎への血流を促進することで勃起をサポートします。
バイアグラの特徴は以下の通りです。
|
バイアグラ(シルデナフィル) |
|
|
有効成分 |
シルデナフィル |
|
効果発現までの時間 |
約30分~1時間 |
|
効果持続時間 |
約4~5時間 |
|
用法・用量 |
必要に応じて1日1回 |
|
食事の影響 |
受けやすい |
|
主な副作用 |
顔のほてり、頭痛、動悸、鼻づまりなど |
バイアグラは、ED治療薬の効果やメカニズムを理解するうえで非常に重要な薬剤と言えます。
レビトラ
レビトラは、有効成分バルデナフィルを配合したED治療薬です。バイアグラ同様、PDE5阻害薬に分類され、陰茎への血流を増加させることで勃起をサポートします。
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レビトラ(バルデナフィル) |
|
|
有効成分 |
バルデナフィル |
|
効果発現までの時間 |
約15~30分程度 |
|
効果持続時間 |
約5~8時間 |
|
用法・用量 |
必要に応じて1日1回 |
|
食事の影響 |
比較的受けにくい |
|
主な副作用 |
頭痛、ほてり、鼻づまりなど |
レビトラの最大の特徴は、その即効性の高さと、食事の影響を受けにくい点です。バイアグラと比較しても速効性に優れ、脂っこい食事の後でも効果が減弱しにくいとされています。
シアリス
シアリスは、有効成分タダラフィルを配合したED治療薬です。その最大の特徴は、他のED治療薬と比較して効果の持続時間が長いことにあります。最大で36時間効果が持続すると言われており、「週末に1錠服用すれば、週末の間いつでも性行為に対応できる」とも表現されるほどです。
|
シアリス(タダラフィル) |
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有効成分 |
タダラフィル |
|
効果発現までの時間 |
約2~3時間 |
|
効果持続時間 |
約24~36時間 |
|
用法・用量 |
必要に応じて1日1回 |
|
食事の影響 |
比較的受けにくい |
|
主な副作用 |
頭痛、ほてり、鼻づまり、消化不良など |
この長い持続時間から、事前に服用タイミングを気にしすぎる必要がなく、時間に焦らずリラックスして性行為に臨みたい方に向いているお薬です。ただし、効果が長時間持続するため、頻繁な服用や、併用禁忌薬との相互作用には特に注意が必要です。
ステンドラ
ステンドラ(一般名:アバナフィル)は、比較的新しいED治療薬の一つです。PDE5阻害薬のED治療薬の中でも、効果発現の速さと食事の影響を受けにくい点が特徴です。
|
ステンドラ(アバナフィル) |
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|
有効成分 |
アバナフィル |
|
効果発現までの時間 |
最短15分〜30分 |
|
効果持続時間 |
約4〜5時間 |
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用法・用量 |
必要に応じて1日1回 |
|
食事の影響 |
受けにくい(食前・食後問わず) |
|
主な副作用 |
頭痛、ほてり、鼻づまり、動悸など |
ステンドラは、即効性を求める方や、食事やアルコールの摂取タイミングを気にせずに服用したい方におすすめできる選択肢の一つです。
ザイデナ
ザイデナは、韓国で開発されたED治療薬で、有効成分はウデナフィルです。日本国内でも、ED治療薬の選択肢の一つとして処方されています。
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ザイデナ(ウデナフィル) |
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有効成分 |
ウデナフィル |
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効果発現までの時間 |
30分~1時間 |
|
効果持続時間 |
約8~12時間 |
|
用法・用量 |
必要に応じて1日1回 |
|
食事の影響 |
受けにくい |
|
主な副作用 |
比較的少なめ(頭痛、ほてり、鼻づまりなどの報告あり) |
比較的速やかに効果が現れ、食事の影響を受けにくく、持続時間も他と比較して長めの傾向があるため、バランスが良い薬剤とされています。
目的別のED治療薬の選び方

ED治療薬は、それぞれ特徴が異なります。ご自身の症状や目的に合わせて最適な薬を選ぶために、それぞれの特徴を比較してみましょう。
効果の強さを重視したい場合
ED治療薬の効果の強さは、薬の成分や作用時間によって異なります。一般的に、効果の強さで比較されることが多いのは、以下のED治療薬です。
|
薬の名前 |
主成分 |
特徴 |
|
バイアグラ |
シルデナフィル |
ED治療薬の先発品で、高い効果が期待できる |
|
レビトラ |
バルデナフィル |
バイアグラと同等か、それ以上の効果も期待できる |
|
ステンドラ |
アバナフィル |
比較的新しい薬で、即効性と効果の強さを両立 |
これらの薬は、勃起をサポートする効果が比較的強いとされています。ただし、効果の強さには個人差があり、副作用の現れ方も人それぞれです。特に、レビトラはバイアグラよりも効果が出やすいという声もありますが、その分、副作用も強く出る可能性があります。
ご自身の体調や、過去にED治療薬を使用した経験などを踏まえて、医師に相談しながら最適な薬を選ぶことをおすすめします。
即効性を重視したい場合
ED治療薬を服用して、できるだけ早く効果を実感したいという方は多く、薬の成分や吸収速度が重要なポイントとなります。ED治療薬のなかで、特に即効性が期待できるとされているのはレビトラ(バルデナフィル)です。これは、有効成分の吸収が早いことに起因すると考えられています。
|
ED治療薬名 |
有効成分 |
効果発現時間の目安 |
|
バイアグラ |
シルデナフィル |
30分~1時間 |
|
レビトラ |
バルデナフィル |
15~30分 |
|
シアリス |
タダラフィル |
2~3時間 |
|
ステンドラ |
アバナフィル |
15~30分 |
|
ザイデナ |
ウデナフィル |
30分~1時間 |
ただし、効果発現時間には個人差があり、空腹時に服用するか、食後に服用するか、また食事の内容によっても影響を受ける可能性があります。より早い効果を望む場合は、空腹時の服用が推奨されます。ご自身の体質やライフスタイルに合わせて、医師と相談しながら最適なED治療薬を選ぶことが大切です。
持続性を重視したい場合
ED治療薬の中でも、特に持続時間を長くしたいとお考えの方におすすめなのがシアリス(タダラフィル)です。シアリスは、他のED治療薬と比較して効果の持続時間が長いことが最大の特徴です。
|
ED治療薬 |
主成分 |
効果の持続時間(目安) |
|
バイアグラ |
シルデナフィル |
約4〜5時間 |
|
レビトラ |
バルデナフィル |
約5〜8時間 |
|
シアリス |
タダラフィル |
約24〜36時間 |
|
ステンドラ |
アバナフィル |
約4〜5時間 |
|
ザイデナ |
ウデナフィル |
約8〜12時間 |
シアリスは、最大で36時間程度効果が持続すると言われています。性行為の直前に服用する必要がなく、事前に服用すればより自然なタイミングで性行為に臨むことが可能です。また、食事の影響を受けにくいため、リラックスしてパートナーとの時間を楽しみたい方にも適しています。
ただし、効果の持続時間が長いことは、副作用が出た場合も長引く可能性があります。体質やライフスタイルに合わせて、医師と相談しながら最適なED治療薬を選びましょう。
食事やアルコールの影響を気にせず使いたい場合
ED治療薬の中には、食事や飲酒の予定を気にせずに使用できる薬もあります。特に「シアリス(タダラフィル)」は、その持続性の高さと、食事の影響を受けにくいという特徴から、さまざまなシーンでの使用が想定されています。例えば、夕食後に服用すれば、翌日にかけて効果が持続するため、突然の予定にも対応しやすくなります。
|
ED治療薬 |
食事の影響 |
アルコールの影響 |
|
バイアグラ |
食事(特に脂っこい食事)で効果減弱・遅延 |
飲みすぎで効果減弱 |
|
レビトラ |
食事(特に脂っこい食事)で効果減弱・遅延 |
飲みすぎで効果減弱 |
|
シアリス |
ほとんど影響なし |
飲みすぎで効果減弱 |
|
ステンドラ |
ほとんど影響なし |
飲みすぎで効果減弱 |
|
ザイデナ |
ほとんど影響なし |
飲みすぎで効果減弱 |
このように、シアリスやステンドラ、ザイデナは、「食事やアルコールの影響を気にせず使いたい」という方におすすめです。ただし、アルコールの過度な摂取はED治療薬の効果を減弱させる可能性があるため、適量に留めましょう。
副作用をできるだけ避けたい場合
ED治療薬は効果が高い一方で、頭痛や顔のほてり、鼻づまりなどの副作用が現れることがあり、ご自身の体質や健康状態を考慮した薬の選択が重要です。
|
薬の種類 |
主な副作用 |
|
バイアグラ |
頭痛、顔のほてり、動悸、鼻づまりなど |
|
レビトラ |
頭痛、顔のほてり、鼻づまり、めまいなど |
|
シアリス |
頭痛、顔のほてり、消化不良、背部痛など |
|
ステンドラ |
頭痛、顔のほてり、鼻づまりなど(比較的軽度とされる) |
|
ザイデナ |
頭痛、顔のほてり、腹部不快感など |
まずは、用法・用量を守り、食事やアルコールの影響を考慮することが副作用予防には大切です。また、副作用を最小限に抑えるためには、まず医師に相談し、ご自身の健康状態や既往歴、現在服用中の薬などを正確に伝えることが大切です。医師は、個々の状態に合った薬を提案してくれるでしょう。
価格とのバランスを考慮したい場合
ED治療薬は、それぞれ価格も異なります。一般的に、後発医薬品(ジェネリック医薬品)は先発医薬品に比べて価格が抑えられています。
|
薬剤名 |
先発医薬品の目安価格 |
後発医薬品の目安価格 |
|
バイアグラ |
1,500円~2,000円 |
800円~1,200円 |
|
レビトラ |
1,500円~2,000円 |
1,000円~1,500円 |
|
シアリス |
1,500円~2,000円 |
1,000円~1,500円 |
|
ステンドラ |
1,000円~1,500円 |
該当なし(2024年5月現在) |
|
ザイデナ |
800円~1,200円 |
該当なし(2024年5月現在) |
※上記はあくまで目安であり、医療機関や処方内容によって変動します。
※レビトラは現在先発医薬品の販売はなく、ジェネリックのみの販売となります。
※メンズライフクリニックならバイアグラジェネリックは1錠450円から購入が可能です
詳しくはこちらをご確認ください。
ただし、価格だけで薬剤を選ぶのではなく、ご自身の体質やEDの症状、求める効果などを医師にしっかりと相談し、最も適した薬剤を選ぶようにしましょう。
EDの原因や体質に合わせた選び方
ED(勃起不全)の原因は、血管性、神経性、心理性など多岐にわたります。ご自身のEDのタイプや体質、ライフスタイルに合わせてED治療薬を選ぶことが、より効果を実感するために重要です。
|
EDのタイプ/状況 |
おすすめのED治療薬のタイプ |
理由 |
|
血管性のEDが疑われる |
即効性・効果の強さを重視 |
血流改善に直接アプローチ |
|
心理性のEDが疑われる |
持続性・穏やかな効き目を重視 |
リラックスして臨める |
|
食事や飲酒の機会が多い |
食事やアルコールの影響を |
使い勝手が良い |
|
副作用が心配 |
副作用が比較的少ないとされる薬 |
安心して使用できる |
ご自身の状態を医師に伝え、最適なED治療薬を選択するようにしましょう。
ED治療薬の入手方法と注意点
ED治療薬を入手するためには、医師の診察を受けて処方箋をもらうのが基本です。その主な理由は、ED(勃起不全)が単なる性機能の問題だけでなく、他の病気のサインである可能性も考えられるためです。しかし、近年はネットなどでもED治療薬が手軽に手に入るようになりました。ここでは、入手方法とそのリスクなどについてご紹介します。
医療機関での受診
ED治療薬は、基本的に医師の処方箋が必要です。まずは医療機関を受診し、医師の診断を受けることが大切です。EDの原因には、糖尿病や高血圧などの病気が隠れている場合もあります。そのため、問診や検査を通して、ご自身のEDの状態を正確に把握することが、適切な治療の第一歩です。例えば、以下のような点を考慮して薬が選ばれます。
|
項目 |
考慮される内容 |
|
EDの原因 |
血管性、神経性、心理性など |
|
健康状態 |
心疾患、肝機能、腎機能、前立腺肥大症などの有無 |
|
ライフスタイル |
性行為の頻度、食事や飲酒の習慣 |
|
既往歴・内服薬 |
現在服用中の薬との相互作用 |
自己判断での薬の購入や使用は、健康被害につながる可能性があります。安全かつ効果的にED治療を行うためにも、必ず医師の診察を受け、処方された薬を正しく使用しましょう。
通販サイトや個人輸入での購入
ED治療薬は、通販サイトや個人輸入で購入することも可能ですが、その場合大きなリスクを伴う可能性があります。個人で入手したED治療薬は、品質や安全性が保証されていないためです。
通販サイトや個人輸入の場合、偽造品や粗悪品が紛れている可能性があり、健康被害につながる恐れがあります。万が一、偽造品などを服用して健康被害が生じた場合でも、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。
また、ED治療薬は、心臓病の治療薬など、特定の薬と併用すると重篤な健康被害を引き起こす可能性があります。医療機関を受診した場合は、既往歴や服用中の薬を確認し安全な治療法が提案されますが、自己判断での購入は、こうしたリスクを見逃すことになりかねません。
これらのリスクを考慮すると、ED治療薬は必ず医師の診察を受け、処方されたものを正規のルートで購入することが、安全な治療への第一歩となります。
ED治療薬の正しい服用方法と注意点

ED治療薬の効果を最大限に引き出すためには、適切な服用タイミングが重要です。一般的に、空腹時の服用が推奨されていますが、薬の種類によっても異なります。また、併用に注意が必要な薬や食べ物などもあるため、詳しく解説します。
服用タイミングの基本
ED治療薬は、一般的に性行為の約1時間前に服用することが推奨されていますが、薬の種類によって最適なタイミングは異なります。
|
薬の種類 |
服用タイミングの目安 |
|
バイアグラ |
性行為の約1時間前 |
|
レビトラ |
性行為の約1時間前 |
|
シアリス |
性行為の約2~3時間前 |
|
ステンドラ |
性行為の約30分~1時間前 |
|
ザイデナ |
性行為の約30分~1時間前 |
食事の影響を考慮した服用のタイミングは、以下を参考にしてください。
|
薬の種類 |
推奨される服用タイミング |
|
バイアグラ(シルデナフィル) |
空腹時または食後2時間以上 |
|
レビトラ(バルデナフィル) |
空腹時または食後2時間以上 |
|
シアリス(タダラフィル) |
空腹時が望ましいが、食事の影響は少ない |
|
ステンドラ(アバナフィル) |
空腹時 |
|
ザイデナ(ウデナフィル) |
空腹時 |
ご自身の服用するED治療薬の種類に合わせて、最も効果が得られるタイミングを確認することが大切です。
併用禁忌・注意が必要な薬や飲食物
ED治療薬は、血管拡張作用を持つため、併用する薬や飲食物によっては健康に影響を及ぼす可能性があります。安全に服用するため、以下の点に注意が必要です。
特に注意が必要な薬
-
硝酸薬(狭心症治療薬など)
ED治療薬は血圧を下げる作用があるため、硝酸薬と併用すると、急激な血圧低下を招き、めまいや失神を起こす危険性があります。絶対に併用しないでください。 -
α遮断薬(前立腺肥大症治療薬など)
血圧低下作用を増強させる可能性があるため、併用には注意が必要です。医師に相談してください。 -
特定の抗真菌薬や抗生物質
一部の薬は、ED治療薬の代謝を遅らせ、効果の増強や副作用のリスクを高めることがあります。 -
HIV治療薬
一部の抗真菌薬や抗生物質と同様に、ED治療薬の代謝に影響を与える可能性があります。
これらの情報以外にも、現在服用中のお薬がある場合や、持病がある場合は、必ず医師や薬剤師にご相談ください。
まとめ
監修医師
泌尿器科医師
宮﨑 元祥 医師
経歴
北里大学医学部医学科 卒業
新潟県厚生連糸魚川総合病院にて臨床研修を開始 臨床研修修了後、大手総合病院にて診療に従事
メンズライフクリニック(旧六本木EDクリニック)を開設 池袋院 院長を務める
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